2001年10月14日、三重県・鈴鹿サーキットでF1世界選手権第17戦日本GPが開催され、ファン・パブロ・モントーヤは今季3度目となる2位表彰台を獲得、ラルフ・シュー マッハは6位入賞。BMW Williams F1チームの2台がそろってポイントを獲得する快 走を見せ、今季最終戦を最高の形で終えることになった。

前日に行われた予選で、BMW Williams F1チームの2台は、現在BMWモータースポーツディレクターをつとめるゲルハルト・ベルガーが91年に記録していたコースレコー ド、1分34秒700を10年振りに更新する素晴らしいスピードを日本の観客に披露した。PPは惜しくも逃したものの、鈴鹿初走行のモントーヤは2位、ラルフも3位のグリットポジションを獲得し、決勝での活躍が大いに期待された。

秋晴れに恵まれた決勝、2台のFW23は抜群のスタートを決めて、ポジションをキー プしたまま1コーナーに進入する。レース序盤、BMW Williams F1チームは10周ぐら いまではやや抑えて走り、それ以降に追い上げを図る作戦を採った。今シーズンたび たび見られるように、ミシュラン・タイヤの特性として、走り始めの数周は性能が安 定しないからである。その間隙を付いてフェラーリのルーベンス・バリチェッロが オープニングラップの130Rでラルフをパスする。バリチェッロは他のマシンと異なり3 回ストップ作戦であるため、ガソリン搭載量も少なく軽い。勢いに乗ったフェラーリ は3周目にモントーヤにも襲いかかる。モントーヤはシケインでいったんフェラーリ に前を譲ってしまう。だがモントーヤはBMWパワーを生かして、ストレートで加速し てすぐさま1コーナーで抜き返す。そしてモントーヤは10周を過ぎた頃から徐々に ペースアップを図り、背後のバリチェッロを引き離し、徐々にトップのミハエル・ シューマッハとのタイムを詰めていく。

モントーヤはタイヤ交換と給油のために2度ピットイン、ポジションを前後するが トップのミハエル・シューマッハとの差をじりじりと詰めていく。レース中盤になる と、最初のピットインの時に約12秒も開いていたギャップが5〜6秒に縮まってき た。モントーヤは必死の走行を続けてさらなるタイムアップを目指して懸命のドライ ビングを続けるが、わずかに及ばない。結局、優勝したミハエルとの3秒遅れ、2位 でチェッカーを受けることになった。一方のラルフだが、レース中盤までは安定した ラップペースで4位を走行。マシンにトラブルもなく表彰台も可能かと思われたが、 シケインを不通過したとしてピットでの10秒ストップのペナルティをとられてしまっ た。そのため、惜しくも6位という結果に終わってしまった。とはいえ、BMW Williams F1チームは最終戦の鈴鹿でイタリアGP以来、今季3度目となるダブル入賞 を果たした。

BMW復帰2年目となった2001年シーズン、チームは通算4勝を飾り、コンストラク ター選手権で3位という好成績を残した。しかし、BMW Williams F1チームのスタッ フは決してこの結果には満足しているわけではない。さらなる勝利と栄光を目指 して、チャレンジはこれからも続いていく。
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