2001年9月16日、モンツァ・サーキットでF1世界選手権第15戦イタリアGPが開催され、新人のファン・パブロ・モントーヤがポール・トゥ・ウインで念願の初優勝を達 成、ラルフ・シューマッハも3位入賞を果たし、BMW Williams F1チームのふたりが表彰台に上がる大活躍を見せた。モンツァ・サーキットはBMW Williams F1チームが優勝したドイツ・ホッケンハイムリンクと同様にエンジンパワーが勝敗の大きな鍵を握るコースである。アクセル全開率がコースの実に65パーセント以上にも及び、最高速は時速360キロ近くに達する。そんなF1屈指の超高速サーキットで、BMW Williams F1チームの2台は強力なBMWパワーを生かして、予選から力強いパフォーマンスを発揮。モントーヤはコースレコードの1分22秒2をマークして2戦連続、今季3度目のPPを奪取。ラルフはセットアップが不十分だったものの、4番手に食い込んだ。
フェラーリの2台は20周を前後してピットイン。これでBMW Williams F1チームはモントーヤ、ラルフの順で1-2体制を築く。スタート直後はタイヤと空力のバランスが悪くタイムが上がらなかったラルフもようやくペースが安定し、ファステストラップ(最速ラップ)を叩き出しながら周回を重ねる。首位をキープしていたモントーヤは28周目にピットイン。そして36周目には、モントーヤに代わってトップを走行していたラルフがタイヤ交換のためにピットに入る。ともにタイヤ交換&給油を無事に終えてコース復帰を果たした。
レースが残りほぼ10周となったところで、フェラーリの2台は最後のピットイン。この時点での順位は、1位モントーヤ、2位にはラルフ。BMW Williams F1チームが1-2体制を守り、地元フェラーリはバリチェッロ、ミハエルというポジションである。モントーヤは2位に約5秒の差をつけているが、ラルフは不運にもタイヤの表面にブリスター(火ぶくれ)ができてしまいペースが上がらない。結局、47周目にラルフはバリチェッロに2位のポジションを譲り3位でチェッカーを受けた。一方のモントーヤはタイヤ交換のあとも危なげない走りで、2位以下を寄せ付けずに初優勝。これでBMW Williams F1チームは今季通算4勝目、コンストラクターズ選手権で2位のマクラーレンに8点差と肉薄した。
次回のF1はインディ500マイルレースが開催されることでも有名なアメリカ・インディアナポリスが舞台である。モントーヤは昨年このコースでインディ500を制している。相性のいいインディアナポリスで、モントーヤはBMW Williams F1チームに勝利をもたらしてくれるのだろうか。そしてBMW パワーの実力が如何なく発揮される超高速のインディアナポリスで、ラルフはどんな走りをしてくれるのか。目が離せなくなりそうである。
今期開幕第4戦サンマリノGP、第8戦カナダGP、第12戦ドイツGP、第15戦イタリアGP4度目の優勝。
昨年14年ぶりにF1カムバック後、全世界BMWファンの期待を受けてのこの快挙は、 モータースポーツをルーツとする Nicole BMW として最上の喜びです。